平安時代の貴族が感じた 日本的美意識が「ものの あはれ」です
物語に接するごとに じーんと感じる情緒
花が咲いたのを見れば感動し 風が吹いても 音楽を聴いても じーんとするし もちろん恋する心も しみじみと感じるのです
人間は生まれてから 死ぬまで毎日毎日変化し続けます
これを無常と言います
周囲の人 季節 様々なことや ものによって感じさせられながら 時は過ぎ 生きているのです
今様 とは べに 紅(くれない)の仲間の色です
守之介の曲にも このタイトルがあります
紅は 高貴で華やかな色で 赤の仲間のように思われるかもしれませんが 赤とも紫とも違う
紅は特別な存在なのです
「べに」と読むようになったのは 江戸時代からで 昔は「紅」=くれない 「呉愛」=くれない
「唐呉藍」=からくれない ともいいました
当時「藍」は染料全般をさす言葉で「呉藍」とは 呉からやって来たカッコいい染料という意味になります
つまり紅(くれない)は 王侯貴族の紅花染の愛好が最高潮となった平安時代からの色の名で 黄色みを少しでも含むと 途端に色っぽくもなり 高貴から離れた泥臭さにもなります
「ものの あはれ」を感じた守之介が選んだ色「今様 いまよう」とは‥‥
今どきの 色‥‥
今流行の紅くれないという意味が込められています