天国の涙*守之介

2024年5月31日

昔 京都の大手生地問屋さんの会長の葬儀に出席した時の話です

晴れていた空が急にあれよあれよという間に曇り始め ついには大粒の雨が天から落ちてきました
誰かが「天も涙を流してはるなー」と言った
会長は 生前たくさんの徳を積んだそうだ

小さな赤ん坊を背中に背負って 自転車で出前していた蕎麦屋を見つけ部下に
「あの蕎麦屋はどこの蕎麦屋だ すぐに調べろ」と言った
しばらくして、蕎麦屋の住所を調べると ことあるごとに会社から電話をかけ 出前を頼んだ
部下も右へならえで同じように出前を頼んだ
いつしか その蕎麦屋も大きくなり 背中で寝ていた 赤ん坊が2代目となり その会社にひいきにしてもらっていた

だから 天も泣いているんだ

Na wai maka o ka lani(天国の涙)
誰かが息をひきとる時に降る雨葬儀の途中で古雨のことをハワイの人は「天国の涙」と呼んでいます

よかったらこのCDに入っています。聞いてくださね。
https://malieland.base.ec/items/52090048

-■徒然の森■守之介■
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