美しく生きると言うこと
何年か前から 自分の人生の終わりについて考えるようになった。
それは恐れから来るものではなく
人生の引き際を美しく飾りたいという 願望のようなものだ。
美しい日本に生まれ 大好きな音楽を聴きながら育ち、
たくさんの絵に触れ 恋をし
自分の世界とでもいうべきアルバム オリジナル曲を産み出していった。
どこまで行き着いたらゴールだなんて 明確な答えなどなく、
これで完成という形でもなく
今 この瞬間 自分の人生が終わったとしても悔いがない
そんな気持ちでいるだけだ
終わりからはじまる完成形だ。
それが美しく生きる ということなのではないかと思う。
現実には 本当に生死の境目のような出来事があり、仲間の死があり
焦りを感じたり 絶望したり 何もする気が起こらなかったり
感情というものは本当に厄介なものだ。
それをコントローすするのが 私の仕事だ。
美しい言葉で 詩を書くのが好きだ。
無駄なものを一つ一つ削りながら
一つの物語を創り出すのが好きだ。
その時々の感情によって 文章の羅列は違ってくる
使用する言葉も異なる
その一瞬の感情を閉じ込める
一つの塊にする それが言葉だ
今も 詩のストックは 100作品以上ある
忘れた頃に それを引っ張り出して曲をつける
その時は 自由な発想でフライパンを持つ料理人となる
塩を加えスパイスを効かせ 味を整える
メロディーを乗せた言葉は また生き返る
音符の間を滑り転がる
そして一曲の歌となる
言葉があって 初めて 私の曲となる
そうやって 私は 今日も美しく生きている
そうやって 私は 今日も美しく生きてゆく